4)ブルゴーニュ地方(Bourgogne)

(1)概要

・気候:半大陸性気候(海洋性気候と大陸性気候の中間的な特徴を持つ気候。具体的には冬季は寒く、夏季は暑いという特徴がある。)

・栽培面積:30052ha(ボージョレ地区を除く)

       :14492ha(ボージョレ地区)

・年間生産量:1450000hl(ボージョレ地区を除く)

        :800000hl

・土壌:ボージョレ地区以外  ジュラ紀由来の粘土質石灰質

   :ボージョレ地区北部  花崗岩質

   :ボージョレ地区南部  粘土石灰質

・特徴:ボルドー(Bordeaux)地方のワインは複数の品種をブレンド(アッセンブラージュ assemblage)しているのに対して、ブルゴーニュ(Bourgogne)地方のワインは単一品種で造られている。

   :A.O.C.数はフランスで最多

(2)歴史

・約2000年前(古代ローマ時代)、ガリア地方(現在のフランス)がローマ帝国に征服されたことにより、地中海湾岸からワイン造りが伝わる。

・5世紀頃、スカンジナビアのブルグンド族による侵略でローマ帝国が破壊され、ブルグンド(Burgondes)という言葉が変化しブルゴーニュ(Bourgogne)になったと言われている。

・6〜9世紀頃、キリスト教の修道士たちによって開墾が進んだ。

・909年ベネディクト派のクリュニィ会が、1098年のシトー会が良質な区画(クリマ)を選別し、ブルゴーニュの基礎を作り上げた。

・1363年ヴァロワ家のフィリップ・アルディ公爵(フィリップ豪胆公)がブルゴーニュ公国を統治した。

・フィリップ・アルディ公は外交的手段としてワインを活用したため、ワインを品質向上に積極的だった。

・1395年にフィリップ・アルディ公爵(フィリップ豪胆公)は、ガメイ種を植えることを禁止し、ピノ・ノワールへの植え替えを奨励した。

・1477年ブルゴーニュ公国はフランス王国に併合される。

・良質のブルゴーニュワインがフランスの宮廷に浸透する。

・畑が次第に修道院から有力な貴族に譲渡されていく。

・1789年フランス革命により多くの畑が国有化され、富裕層に売却される。

・ブルゴーニュの畑は相続と売却により次第に細分化されていく。

・1935年A.O.C.が制定される。

・2015年ブルゴーニュ地方のクリマ(Climat)とボーヌ市(Beaune)、ディジョン市(Dijon)の歴史的地区が「ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ」としてユネスコ世界遺産

・クリマ(Climat)は、一般的に「気候」を意味する。ワインの文脈では畑の特定の土地の微気候や土壌条件などを指すことがある。ワイン生産地域では、「Climat」は畑の特徴や生産に影響を与える土地の性質を指す用語として使用される。

写真出典:Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/フィリップ2世_(ブルゴーニュ公)

ミニコラム:「フィリップ豪胆公とブルゴーニュワインの変遷」  1395年以前、ブルゴーニュ地方全土ではガメイ種が広く栽培されていました。ガメイ種はピノ・ノワールよりも早熟で、病気に強く、収穫量が多いという特性がありました。しかし、ブルゴーニュ地方の粘土石灰質の土壌には合わず、その結果として生産されるワインは凡庸なものになりがちでした。 フィリップ豪胆公は、ワインを外交的手段として使っていたため、ワインの品質を上げたいと考えていました。ピノ・ノワールは品質の良いワインが生産できたため、1395年にガメイ種の栽培を禁止し、ピノ・ノワールへの植え替えを奨励しました。 フィリップ豪胆公が1395年に発令したガメイ種の禁止令は、ブルゴーニュ公国の支配下にあった地域(特にコートドール地区)のみに適用されました。1395年当時、ボージョレ地区はブルゴーニュ公国の支配下ではなかったため、この禁止令の影響を受けませんでした。 その結果、ボージョレ地区ではガメイ種での栽培が続けられ、現在ではボージョレ地区で造られるボージョレ・ヌーヴォーはガメイ種で造られています。

(3)主要ブドウ品種

A.白ブドウ

  ・シャルドネ(Chardonnay):ブルゴーニュで広く栽培されている

  ・アリゴテ(Aligoté):ブーズロン(Bouzeron)村で唯一認められている

B.黒ブドウ

  ・ピノ・ノワール(Pinot Noir):ブルゴーニュで広く栽培されている

  ・ガメイ:ボージョレ地区(Beaujolais)の栽培面積の98%を占める

(4)ブルゴーニュ地方の格付け

A.A.O.C.の階層構造

地方名、地区名、村名、プルミエ・クリュ(Premier Cru)、グラン・クリュ(Grand Cru)に分けられている。

図 15

(5)シャブリ、グラン・オーセロワ地区(Chablis – Grand Auxerrois)

・ブルゴーニュ地方の最北部

・ヨンヌ県(Yonne)に広がるワイン産地

・気候:冷涼で春先には遅霜に見舞われることもある。

(6)シャブリ地区(Chablis)

・スラン川を挟むようにブドウ畑が広がっている。

・土壌:ジュラ紀後期のキンメリジャン(Quinmergen)という白亜質土壌。キンメリジャン土壌は小さな牡蛎の化石が混じっており、この化石がシャブリの特徴であるミネラル感をもたらすと言われている。

(7)シャブリ地区格付け

表 27

村名、地区名A.O.C.プルミエ・クリュ(Premier Cru)グラン・クリュ(Grand Cru)ワイン備考
プティ・シャブリ
(Petit Chablis)
・A.O.C.シャブリの外側に広がる産地
・土壌はチトヌス階の石灰岩
・チトヌス階の石灰岩は、ジュラ紀後期に形成された地層。この地層は白く硬い石灰岩で構成されており、特にプティ・シャブリのワイン造りに使用される土壌。
この地層は、かつて海底だったことを示す化石が多く含まれている。これらの化石は、その地域で生産されるワインの特性に影響を与え、ワインに独特のミネラル感をもたらす。
チトヌス階の石灰岩は、キンメリッジ階の粘土石灰質土壌とは異なり、小さな牡蠣の化石などは含まれていない。この違いは、シャブリ地区のワインの多様性を生み出す要素の一つとなっている。
シャブリ
(Chablis)
シャブリ・プルミエ・クリュ
(Chablis Premier Cru)
・40区画(クリマ)が指定されている。
ブーグロ
(Bougros)
最西端
レ・クロ
(Les Clos)
最大面積
グルヌイユ
(Grenouilles)
最小面積
ブランショ
(Blanchot)
最東端
プルーズ
(Preuses)
ヴァルミュール
(Valmur)
ヴォーデジール
(Vaudésir)
ムートンヌ
(Moutonne)
・非公式グラン・クリュ
・プルースとヴォーデジールにまたがるように位置する。
・ドメーヌ・ロン・デバキ単独所有の畑(モノポール)
・シトー会修道院が長く所有していた経緯から「シャブリ・ランクリュ・ムートンヌ」とのラベル表記が認められている。
シャブリ地区地図

図 16

出典:Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/シャブリ・ワイン#/media/ファイル:Vignobles_chablis-fr.svg

(8)グラン・オーセロワ地区(Grand Auxerrois)

・ヨンヌ県(Yonne)に属し、シャブリ地区の南西側に位置する。

A.O.C.ワイン備考
イランシー
(Irancy)
・ヨンヌ県で唯一の赤ワインを醸造している。
・品種:ピノ・ノワール(Pinot Noir)
サン・ブリ
(Saint-Bris)
・品種:ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)
ヴェズレイ
(Vézelay)
・品種:シャルドネ(Chardonnay)

(9)コート・ド・ニュイ地区(Côte de Nuits)

・コートドール地区の北部、ディジョン(Dijon)の南側に位置する。

・赤ワインの銘醸地でブルゴーニュのグランクリュはこの地区に集中している。

・主要品種

   黒ブドウ:ピノ・ノワール(Pinot Noir)

   白ブドウ:シャルドネ(Chardonnay)生産量はごくわずか

図 17

出典:エノテカ

https://www.enoteca.co.jp/archives/detail/2H

表 28

村名A.O.C.プルミエ・クリュグランクリュワイン備考
マルサネ(Marsannay)赤、白、ロゼブルゴーニュでは唯一赤白ロゼの生産が可能
フィサン(Fixin)クロ・ド・ラ・ペリエール
(Clos de la Perrière)
赤、白
クロ・デュ・シャピトール
(Clos du Chapitre)
エルヴレ
(Hervelets)
クロ・ナポレオン
(Clos Napoléon)
ジュヴレ・シャンベルタン
(Geverey-Chambertin)
シャンベルタン
(Chambertin)
・最も格が高いとされている。
・ナポレオンに愛されたグランクリュ
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ
(Chambertin-Clos de Bèze)
・最も格が高いとされている。
・最も畑が古い
・シャンベルタンを名乗ることができる。
シャルム・シャンベルタン
(Charmes-Chambertin)
マゾワイヤーズ・シャンベルタン
(Mazoyères-Chambertin)
・シャルム・シャンベルタンを名乗ることができる。
シャペル・シャンベルタン
(Chapelle-Chambertin)
グリオット・シャンベルタン
(Griotte-Chambertin)
ラトリシエール・シャンベルタン
(Latricières-Chambertin)
マジ・シャンベルタン
(Mazis-Chambertin)
リュショット・シャンベルタン
(Ruchottes-Chambertin)
クロ・サン・ジャック
(Clos Saint-Jacques)
ラヴォー・サン・ジャック
(Lavaux-Saint-Jacques)
オー・コンボット
(Aux Combottes)
・シャンボール・ミュジィにもある
レ・カズティエ
(Les Cazetiers)
モレ・サン・ドニ
(Morey-Saint-Denis)
クロ・ド・ラ・ロッシュ
(Clos de la Roche)
クロ・サン・ドニ
(Clos Saint-Denis)
クロ・デ・ランブレ
(Clos des Lambrays)
・1981年にグランクリュに昇格した
クロ・ド・タール
(Clos de Tart)
・単独所有の畑(モノポール)
ボンヌ・マール
(Bonnes-Mares)
・モレ・サン・ドニとまたがっている。
・大半がシャンボール・ミュジィ
モン・リュイザン
(Monts Luisants)
赤、白
レ・ソルベ
(Les Sorbès)
赤、白
クロ・ソルベ
(Clos Sorbé)
赤、白
ラ・ビュシエール
(La Bussière)
赤、白
クロ・デ・ゾルム
(Clos des Ormes)
赤、白
シャンボール・ミュジィ
(Chambolle-Musigny)
ボンヌ・マール
(Bonnes-Mares)
・モレ・サン・ドニとまたがっている。
・大半がシャンボール・ミュジィ
ミュジニィ
(Musigny)
赤、白
レ・ザムルーズ
(Les Amoureuses)
レ・シャルム
(Les Charmes)
オー・コンボット
(Aux Combottes)
・ジュヴレ・シャンブリタンにもある
レ・クラ
(Les Cras)
・ヴォージョにもある
ラ・コンブ・ドルヴォー
(Les Cras)
ヴージョ
(Vougeot)
クロ・ド・ヴォージョ
(Clos de Vougeot)
・約50haでコートドール・ニュイ地区で最大
・シトー会の修道士が所有し整備していた
ル・クロ・ブラン
(Le Clos Blanc)
レ・クラ
(Les Cras)
・シャンボール・ミュジィにもある
レ・クロ・ド・ラ・ペリエール
(Les Clos de La Perriere)
ヴォーヌ・ロマネ
(Vosne-Romanée)
ロマネ・コンティ
(Romanée-Conti)
・DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)のモノポール
・1.81ha
ラ・ロマネ
(La Romanée)
・モノポール
・0.84ha(ヴォーヌ・ロマネ最小)
ロマネ・サン・ヴァン
(Romanée-Saint-Vivant)
ラ・ターシュ
(La Tâche)
・DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)のモノポール
リシュブール
(Richebourg)
ラ・グランド・リュ
(La Grande Rue)
・1992年にグランクリュに格上げされた
・モノポール
エシュゾー
(Echézeaux)
・フラジュ・エシュゾー村にある。
・フラジュ・エシュゾー村は、村名A.O.C.はないので、ヴォーヌ・ロマネを名乗ることができる。
グラン・エシュゾー
(Grands-Echézeaux)
クロ・パラントゥー
(Clos Parantoux)
オー・マルコンソール
(Aux Malconsorts)
レ・ボー・モン
(Les Beaux-Monts)
レ・スショ
(Les Suchots)
クロ・デ・レア
(Clos des Réas)
レ・ショーム
(Les Chaumes)
ニュイ・サン・ジョルジュ
(Nuits-Saint-Georges)
レ・サン・ジョルジュ
(Les Saint-Georges)
赤、白
レ・カイユ
(Les Caille)
赤、白
レ・ヴォークラン
(Les Vaucrains)
赤、白
クロ・ド・ラ・マレシャル
(Clos de la Marechal)
赤、白・プレモー・プリセ村
コートドール・ニュイ・ヴィラージュ
(Côte de Nuits-Villages)
赤、白

(10)コート・ド・ボーヌ地区(Côte de Beaune)

・コートドール・ニュイ地区の南側に位置する。

・コートドール・ニュイ地区より傾斜が緩やか。

・土壌:ジュラ紀中期〜後期のバトニアン、オックスフォーディアンなどの母岩

・白ワインの生産量が多く、高評価の白ワインが多い

・主要ブドウ品種:シャルドネ(Chardonnay)

表 29

村名A.O.C.主なプルミエ・クリュグランクリュワイン備考
ペルナン・ヴェルジュレス
(Pernand-Vergelesses)
コルトン
(Corton)
・ペルナン・ヴェルジュレス、アロース・コルトン、ラドワ・セリニィの3村にまたがっている。
・ペルナン・ヴェルジュレス村では赤のみ生産が可能
コルトン・シャルルマーニュ
(Corton-Charlemagne)
・ペルナン・ヴェルジュレス、アロース・コルトン、ラドワ・セリニィの3村にまたがっている。
シャルルマーニュ
(Charlemagne)
・ペルナン・ヴェルジュレス、アロース・コルトン、ラドワ・セリニィの3村にまたがっている。
レ・フィショ
(Les Fichots)
赤、白
アン・カラドゥ
(En Caradeux)
赤、白
アロース・コルトン
(Aloxe-Corton)
コルトン
(Corton)
赤、白・ペルナン・ヴェルジュレス、アロース・コルトン、ラドワ・セリニィの3村にまたがっている。
・ペルナン・ヴェルジュレス村では赤のみ生産が可能
コルトン・シャルルマーニュ
(Corton-Charlemagne)
・ペルナン・ヴェルジュレス、アロース・コルトン、ラドワ・セリニィの3村にまたがっている。
シャルルマーニュ
(Charlemagne)
・ペルナン・ヴェルジュレス、アロース・コルトンの2村にまたがっている。
クロ・デュ・シャピトル
(Clos du Chapitre)
赤、白
レ・ヴァロジエール
(Les Valozieres)
赤、白
ラドワ
(Ladoix)
・A.O.C.はラドワだが村名はラドワ・セリニィ(Ladoix-Serigny)村が正しい
コルトン
(Corton)
赤、白・ペルナン・ヴェルジュレス、アロース・コルトン、ラドワ・セリニィの3村にまたがっている。
・ペルナン・ヴェルジュレス村では赤のみ生産が可能
コルトン・シャルルマーニュ
(Corton-Charlemagne)
・ペルナン・ヴェルジュレス、アロース・コルトン、ラドワ・セリニィの3村にまたがっている。
オート・ムーロット
(Hautes Mourottes)
赤、白
バス・ムーロット
(Basses Mourottes)
赤、白
サヴィニィ・レ・ボーヌ
(Savigny-lès-Beaune)
オー・グランヴァン
(Aux Gravains)
赤、白
オー・ゲット
(Aux Guettes)
赤、白
ショレイ・レ・ボーヌ
(Chorey-Lès-Beaune)
赤、白プルミエ・クリュ、グランクリュなし
ボーヌ
(Beaune)
オー・クラ
(Aux Cras)
赤、白
クロ・デ・ムーシュ
(Clos des Mouches)
赤、白
ポマール
(Pommard)
レ・グラン・ゼプノー
(Les Grands Epenots)
赤、白
クロ・ド・ラ・ロマレーヌ
(Clos de La Commaraine)
赤、白
ヴォルネイ
(Volnay)
レ・カイユエ
(Les Caillerets)
赤、白
サントノ
(Santenots)
赤、白
モンテリ
(Monthélie)
レ・シャン・フュリオ
(Les Champs Fulliot)
赤、白
レ・デュレス
(Les Duresses)
赤、白
サン・ロマン
(Saint-Romain)
 赤、白プルミエ・クリュ、グランクリュなし
オーセイ・デュレス
(Auxey-Duresses)
レ・デュレス
(Les Duresses)
赤、白
ムルソー
(Meursault)
ペリエール
(Perrieres)
赤、白
シャルム
(Charmes)
赤、白
ジュヌヴリエール(Genevrieres)赤、白
レ・グート・ドール
(Les Gouttes d’Or)
赤、白
クロ・デ・ペリエール
(Clos des Perrieres)
赤、白
サントノ
(Santenots)
赤、白
ブラニィ
(Blagny)
ムルソー・ブラニィ
(Meursault Blagny)
赤、白
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ
(Puligny-Montrachet Premier Cru)
赤、白
サン・トーバン
(Saint-Aubin)
シュール・ル・サンティエ デュ・クルー
(Sur le Sentier du Clou)
赤、白
ル・シャルモワ
(Le Charmois)
赤、白
ピュリニー・モンラッシェ
(Puligny-Montrachet)
モンラッシェ
(Montrachet)
・ピュリニィ・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェ村の2村にまたがっている。
バタール・モンラッシェ
(Batard-Montrachet)
・ピュリニィ・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェ村の2村にまたがっている。
シュヴァリエ・モンラッシェ
(Chevalier-Montrachet)
ビアンヴニェ・バタール・モンラッシェ
(Bienvenues-Batard-Montrachet)
オー・トレー
(Aux Thorey)
赤、白
レ・カイユレ
(Les Caillerets)
赤、白
シャサーニュ・モンラッシェ
(Chassagne-Montrachet)
モンラッシェ
(Montrachet)
・ピュリニィ・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェ村の2村にまたがっている。
バタール・モンラッシェ
(Batard-Montrachet)
・ピュリニィ・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェ村の2村にまたがっている。
クリオ・バタール・モンラッシェ
(Criots-Batard-Montrachet)
レ・カイユレ
(Les Caillerets)
赤、白
アベイ・ド・モルジョ
(Abbaye de Morgeot)
赤、白
サントネイ
(Santenay)
ボールガール
(Beauregard)
赤、白
レ・グランヴィエール
(Les Gravieres)
赤、白

(11)コート・シャロネーズ地区

・コート・ド・ボーヌ地区の南に位置する。

・この地区にグラン・クリュはない。

・主要ブドウ品種

   白ブドウ:シャルドネ(Chardonnay)

   黒ブドウ:ピノ・ノワール(Pinot Noir)

村名A.O.C.プルミエ・クリュ(Premier Cru)ワイン備考
ブーズロン
(Bouzeron )
・唯一アリゴテが認められている。
・プルミエ・クリュがない。
リュリー
(Rully)
23のプルミエ・クリュ赤、白・クレマン・ド・ブルゴーニュ(ブルゴーニュ地方で造られる発泡性ワイン)の発祥の地として知られている。
メルキュレイ
(Mercurey)
27前後のプルミエ・クリュ赤、白・コート・シャロネーズ地区最大の栽培面積
ジヴリ
(Givry)
15のプルミエ・クリュ赤、白 
モンタニー
(Montagny)
  

(12)マコネ地区(Mâconnais)

・コート・シャロネーズ地区の南に広がる丘陵地帯。

・気候はコートドールよりも比較的温暖。

・2020年、プイイ・フュイッセ(Pouilly-Fuissé)村でプルミエ・クリュが認定された。

・主要ブドウ品種

   白ブドウ:シャルドネ(Chardonnay)

表 30

地区名A.O.C.村名A.O.C.ワイン備考
マコン
(Mâcon)
マコン(Mâcon)+村名赤、白、ロゼ・ピノ・ノワール、ガメイ
マコン・ヴィラージュ
(Mâcon-Villages)
ヴィレ・クレッセ
(Viré-Clessé)
・1999年マコン・ヴィラージュから独立
サン・ヴェラン
(Saint-Véran)
ブイイ・フュイッセ
(Pouilly-Fuissé)
プイイ・ロッシェ
(Pouilly-Loché)
プイイ・ヴァンゼル
(Pouilly-Vinzelles)
赤、白、ロゼ・ガメイ

(13)ボージョレ地区(Beaujolais)

・ブルゴーニュ(Bourgogne)地方最南端

・栽培面積はブルゴーニュ地方最大

・約95%がガメイ種

・毎年、11月の第3木曜日に解禁されるボージョレ・ヌーヴォー(Beaujolais Nouveau)で有名

・ボージョレ・ヌーヴォーは、A.O.C.ボージョレ(Beaujolais)とA.O.C.ボージョレ・ヴィラージュ(Beaujolais Villages)で生産されている。

・土壌:北部は花崗岩、南部は石灰岩、泥炭岩

図 18

表 31

地区名A.O.C.村名A.O.C.ワイン備考
ボージョレ
(Beaujolais)
赤、白、ロゼ
ボージョレ・シュペリュール
(Beaujolais Supérieur)
ボージョレ+村名(コミューン)赤、白、ロゼ
ボージョレ・ヴィラージュ
(Beaujolais Villages)
赤、白、ロゼ・38の村が名乗ることができる。
サン・タムール
(Saint-Amour)
・最北端に位置する。
ジュリエナ
(Juliénas)
シェナ
(Chénas)
ムーラン・ア・ヴァン
(Moulin-à-Vent)
フルーリー
(Fleurie)
シルーブル
(Chiroubles)
モルゴン
(Morgon)
レニエ
(Régnié)
ブルイイ
(Brouilly)
・最南端
・栽培面積最大で、生産量も最大
コート・ド・ブルイイ
(Côte de Brouilly)