ワインを飲み始めるとワインの保管方法やワインセラーについて興味を持たれる方は多いのではないでしょうか?
この記事では、ワインの保管方法とワインセラーを選ぶときの7つのポイント、最後にオススメのワインセラーの紹介をお伝えしたいと思っています。
読み終えていただければ、自分のライフスタイルにあったワインセラーを選ぶことができると思います。
コンテンツ
ワインの保管方法
温度
温度が低すぎるとワインの熟成は遅くなり、高すぎると早まる傾向があります。また酸化も高すぎると早くなり品質の劣化につながります。そのため、ワインの保管に適した温度は年間12〜15℃とされています。
日本はどの地域でも夏は暑く、冬は寒いためワインの保管に適した温度ではないと言えます。ワインの保管のために年中エアコンで一定の室温を保つ事もできますが、現実的ではないと言えます。
湿度
コルクの乾燥をさけるためとラベルの保護のため、ワインの保管に適した湿度は70〜75%とされています。
人間が一般的に快適とされる湿度は、夏場(室温25〜28℃)の場合50〜60%、冬場(室温18〜25℃)の場合40〜50%とされているので、ワインに合わせた湿度で人間が生活するのは難しいと思います。
紫外線
紫外線がワインの保管に適さないため、暗い場所での保管がいいとされています。LEDは紫外線が含まれていないと言われているので、直射日光が入り込まなければ室内での保管は可能だと思います。
振動
振動がワインの酸化の促進たり、沈殿していた微粒子が再度ワインに混ざることで風味などが損なわれるため、ワインの保管に振動は良くないとされています。
室内での保管は可能だと思います。
ニオイ
ワインは、周囲のニオイを吸収する傾向があると言われています。そのため、ニオイの強いものと一緒に保管をしない方がいいとされています。
室内での保管は可能だと思います。
保管状況
コルクの湿潤を保つため、コルク栓のワインは横に寝かせて保管するのがいいとされています。コルクは乾燥すると縮みボトルとの口の間にすき間ができてしまう可能性があります。スクリューキャップの場合は立てたままでの保管も問題ないとされています。
ワインを横に置くことのできる専用の台などを購入すれば、室内での保管は可能だと思います。
冷蔵庫ではダメなの?
適切なワインの保管方法を知ると、短期間であればワインの保管は可能であると思います。冷蔵庫の中は、庫内温度が低いこと、適した湿度を保てないこと、開閉が多く振動があること、ニオイの強い食品も一緒に保管されていることから、長期的な保管には向いていないと考えられます。
買ってきたワインをすぐに飲む人なら、わざわざワインセラーを購入する必要はないと言えます。
ワインセラーを選ぶときのポイント
冷却方式
ワインセラーにはコンプレッサー式とペルチェ式という異なる冷却方式の製品があります。
コンプレッサー式は家庭用の冷蔵庫、ペルチェ式はホテルに置いてある冷蔵庫を思い浮かべるとイメージしやすいと思います。
コンプレッサー式とペルチェ式の長所と短所は次のようになります。
コンプレッサー式 | ペルチェ式 | 補足 | |
冷却能力 | 強い | 弱い | コンプレッサー式はペルチェ式と比べて5〜8倍以上の冷却パワーがあるというデータがあります。 |
イニシャルコスト | 高い | 安い | 12本収納の場合、コンプレッサー式は50,000円台から、ペルチェ式は10,000円台からあります。 |
ランニングコスト | 安い | 高い | ペルチェ式はコンプレッサー式と比較し運転時間が長いため電気代が高くなるというデータがあります。 |
動作音 | 大きい | 小さい | ペルチェ式は構造的にコンプレッサー式より静音です。 |
以上から、コンプレッサー式はワインライフを続けていける中上級者向け、ペルチェ式はとりあえずワインセラーを導入したい初級者向けだと思います。
収納本数
ワインセラーの設置場所などの環境によりますが、できる限り収納本数の多いワインセラーをオススメします。
ワインセラーを購入した人の話を聞くと、もっと大きいのを買っておくべきだったという意見が多いです。
かく言う筆者も22本収納のセラーを購入しましたが、足りなくて38本収納のセラーを買い足しました。
温度管理
できれば上下で2温度管理できるセラーを選ぶといいと思います。
一般的にスパークリングワインや甘口の白ワインなどは5〜7℃、ミディアムボディの白ワインは7〜13℃、フルボディの白ワインやライトボディの赤ワインは、13〜16℃、フルボディの赤ワインは16〜20℃が美味しくなる温度とされています。
ここまで細かく管理をするのは難しいですが、白ワインと赤ワインを異なる温度帯で保管できれば、ワインをより美味しく飲むことができます。
湿度管理
ワインの保管に適切な湿度は70〜75%と言われています。湿度維持する機能のあるワインセラーを選びましょう。
紫外線カット
多くのワインセラーの扉が、ガラス製です。外側からワインを見えることはとても格好いいのですが、ワインにとって紫外線は好ましくありません。紫外線をカットしているワインセラーを選びましょう。
デザイン
せっかく買うワインセラーです。設置する部屋にあったデザインのワインセラーを選ぶのも重要なポイントだと思います。ワインセラーの外観、外側から見えるワインの置き方、庫内の照明に照らされたワインなどの情景も考慮して選びましょう。
メーカー
ワインセラー専門のメーカーや総合家電メーカー、国内メーカーや海外メーカーなど様々なメーカーから販売されています。
信頼性やアフターサービスなどを考慮して選びましょう。
オススメワインセラー
さくら製作所
さくら製作所は、日本のワインセラー専門のメーカーです。日本の住環境に合わせたワインセラーを提供しています。日本メーカーなので、修理とサポートも安心できます。
ZERO Advance 38本収納 コンプレッサー式 2温度管理 ブラック SA38-B
さくら製作所 ワインセラー(右開き) SA38 B ブラック(標準設置無料) 価格:91912円 |
この製品は、筆者が実際に購入し使用しているワインセラーです。
筆者が設置している部屋は西日が強く真夏だとエアコンを付けなければ40℃近くなるときもあります。そのような過酷な状況でもワインを冷却しています。動作音も特に気にならない程度の大きさです。
収納力も個人で使う分には申し分ないので、もっともオススメできる製品です。
ZERO Advance 22本収納 コンプレッサー式 ブラック SA22-B
さくら製作所 ワインセラー(22本・右開き) SA22 B ブラック(標準設置無料) 価格:61356円 |
この製品も筆者が実際に購入して使用しているワインセラーです。
収納本数が22本で温度設定も1種類と性能面ではSA38-Bに少し劣りますが、冷却などは申し分ありません。
筆者は、設定温度を下げて、甘口白ワインやスパークリングワインの他、日本酒、ビールなどの保管に使用しています。
ZERO CLASS Smart 38本収納 コンプレッサー式 2温度管理 SB38
さくら製作所 ワインセラー 「ZERO CLASS Smart」(38本・右開き) SB38 ブラック(標準設置無料) 価格:83478円 |
この製品はZERO Advance シリーズの下位版になりますが、異なるところは、デザインとガラス扉の断熱の違いだと思います。
ファンヴィーノ
ファンヴィーノは35年以上前からワインセラーをはじめ、ワイン関連機器を取り扱ってきたメーカーです。ホテルやレストラン、百貨店などでも取扱のある信頼性のあるメーカーです。
2018年に発売された「ファンヴィーノ ブリリアント」はボトルのエチケットが見えるデザインで、2020年度のグッドデザイン賞を受賞しました。
ブリリアントDUO 58 2温度帯タイプ ワインセラー 58本
価格:450000円 |
ブリリアントDUO 131 2温度帯タイプ ワインセラー 131本
価格:740000円 |
フォルスター・ジャパン
フォルスター社は、もともとスイスのヘルマン・フォルスターに由来します。2021年ワイン販売で有名な株式会社フィラディスに買収され日本のワインセラー専門メーカーです。ファルスターのワインセラーはレストランなど専門家からも人気のあるブランドです。
SG-122GD (WB) ウッドブラウン グランセラー GrandCellar 2温度タイプ
フォルスター グランセラー SG-122GD(WB) ワインセラー 41本 ウッドブラウン GrandCellar コンプレッサー式 業務用 家庭用 2温度管理 価格:133455円 |
SG-196GD (WB) ウッドブラウン グランセラー GrandCellar 2温度タイプ
フォルスタージャパン ワインセラー GrandCellar(グランセラー) [77本 /右開き] SG-196GD-WB ウッドブラウン(標準設置無料) 価格:241500円 |
まとめ
それでは、この記事の大事なことをまとめていきます。
・ワインの保管には、温度、湿度など気を配る点が多くる
・ワインセラーを選ぶときは冷却方式や収納本数など7つのポイントを参考に吟味する
この記事であげたオススメワインセラー以外にもAmazonなどで検索すれば、たくさんの商品が販売されています。
この記事を参考にして、自分のライフスタイルにあったワインセラーを選んで、ワインライフを楽しんでいただけたら幸いです。
参考資料
一般社団法人日本ソムリエ協会 ワイン検定テキスト ブロンズクラス
一般社団法人日本ソムリエ協会 日本ソムリエ協会教本