はじめに
先日、たまたまSNSで「ワイン」を検索していたら、「ワインガールズ」という単語が目に飛び込んできました。この単語を検索すると、ワインを醸造する女子高生がモデルの小説で舞台化されるとの情報を知り、早速購入し読んでみました。
小説の概要
小説の舞台となっているのは、長野県塩尻市にある桔梗ヶ原学園です。この学校はワインの醸造から販売まで学ぶことのできる高校とされています。この学校で学ぶ3人の女子高生が、祖父、曾祖父の意思を受け継ぎ、さまざまな困難の中、家族や周囲の人たちの助けを受け、「奇跡のワイン」を生み出していく物語です。
江戸時代まで塩尻市の桔梗ヶ原は、荒れ果てた土地として誰も住むことがなかった土地でした。明治時代に入り、田中勘次郎(たなかかんじろう)が単身で開拓をはじめ、藤原義右衛門(ふじわらぎえもん)が井戸を掘り当て、入植者が増えていきました。入植した豊島理喜治(とよしまりきじ)が20種3,000本のブドウを植えたことがブドウ栽培のきっかけになったそうです。
荒れ果てた土地であった塩尻市桔梗ヶ原でしたが、先人たちの苦闘があり、いまでは日本有数のワイン産地となっています。先人たちの思いと苦難もこの小説に描かれています。
塩尻志学館高等学校
桔梗ヶ原学園のモデルとなったのは長野県に実在する塩尻志学館高等学校です。この高校は2006年第6回国産ワインコンクール、欧州系品種 赤の部門で「KIKYO メルロー樽熟2006」で銅賞を受賞しています。小説ではこの受賞ワインの醸造に情熱を注ぎ込む女子高生の姿が描かれています。
小説 ワインガールズを読んで
桔梗ヶ原の開拓から現在の日本有数のワイン産地までの歴史を学ぶことで、塩尻、桔梗ヶ原のワインに関してとても興味を持つことができました。また、ワインの醸造を学ぶことのできる高校が存在し、国産ワインコンクールで銅賞を受賞しているということも初めて知り衝撃的でした。
機会があれば、塩尻志学館高等学校が造るワインを飲んでみたいと思います。
舞台 ワインガールズ
2024年4月26日(金)〜5月2日(木) シアター1010
脚本・演出 菅野臣太郎
出演 北原いちる役 加藤夕夏
百瀬結生子役 横野すみれ
奥沢美麓役 有井ちえ
米原真一郎役 辰巳琢郎
参考資料
Wikipedia:桔梗ヶ原
https://ja.wikipedia.org/wiki/桔梗ヶ原
Terroir.media:「『KIKYOワイン』歴史ある塩尻志学館高等学校で生徒たちが造る希少ワイン」
ステージナタリー:松山三四朗「ワインガールズ」舞台化、ワイン通の加藤夕夏・辰巳琢郎らが出演」
https://natalie.mu/stage/news/561199
Japan Wine Competition 2008(第 6 回国産ワインコンクール)に参加して
https://asevjpn.jp/web/wp-content/uploads/2022/06/vol19_-no3_04.pdf
長野県塩尻志学館高等学校